〒553-0003 大阪府大阪市福島区福島5丁目13-18 福島ビル422号室(福島駅から徒歩1分)
【福島区の税理士が解説】一口馬主の配当は税金がかかる?確定申告の要不要と経費の仕組み
「趣味と実益を兼ねて一口馬主を始めてみたい」「配当金が入ったけれど、これって税金はどうなるの?」
近年、一口馬主クラブの人気が高まる中で、こうした税金に関する疑問を持つ方が増えています。実は一口馬主の利益は、原則として確定申告の対象となる可能性があります。
今回は、一人の競馬ファンであり、かつ税金のプロである税理士の視点から、一口馬主とお金・税金の関係についてわかりやすく解説します。
本題に入る前に、少しだけ私の個人的な話をさせてください。 実は私は、昔からの競馬好きです。といっても、馬券は100円単位で細々と買うタイプで、ギャンブラーとしては底辺の部類に入るかもしれません(笑)。
きっかけは、私と同世代の方なら「あるある」かもしれませんが、中学〜高校時代に熱中したゲーム『ダービースタリオン(通称ダビスタ)』です。私が熱中した当時の活躍馬といえば、グラスワンダー、ステイゴールド、スペシャルウィーク、エルコンドルパサーなど(特に好きだったのはステイゴールドでした)。そこから数えると、もう競馬歴は27〜28年になるでしょうか。
当時はゲームの中で「自分の馬を育てる」ことに夢中になり、「将来は本当の馬主になりたい」なんて夢を見たものです。しかし大人になるにつれ、「馬主なんて一握りの大富豪しかなれない」と諦めていました。
そんな私が注目したのが、「一口馬主」という仕組みです。
一口馬主とは?税金との関係
一口馬主とは、1頭の競走馬を複数人(クラブによって40口〜4000口など)で共同出資し、維持費を負担する代わりに、その馬が稼いだ賞金の分配を受ける仕組みです。 サンデー、社台、キャロット、シルクといったクラブ法人が運営しており、月々数千円〜数万円の負担で「馬主気分」を味わえるのが最大の魅力です。
しかし、賞金という「お金」が動く以上、そこには必ず「税金」が関わってきます。 「趣味だから関係ない」と思っていても、利益が出れば課税対象になりますし、逆に申告をすることで税金が戻ってくるケースもあります。
一口馬主にかかるお金と収入の仕組み
税金を理解するには、まずお金の流れを整理する必要があります。
この「収入」から「経費」を引いたものが、あなたの「所得(利益)」となり、ここに税金がかかります。
収入の税区分は「雑所得」が基本
一口馬主で得た利益は、税法上どの種類の所得になるのでしょうか? 結論から言うと、サラリーマンなど個人の場合、原則として「雑所得」に分類されます。
「事業所得にはならないの?」という質問をよく頂きますが、事業所得として認められるには「社会通念上の事業」といえる規模(例:保有頭数が極めて多い、継続的かつ反復して多額の利益を上げている等)が必要です。一般的な一口馬主の規模では、ほとんどが雑所得となります。
経費になるもの・ならないもの
税金を計算する際、収入から差し引ける「経費」の範囲を知っておくことは重要です。
経費として認められる主なもの
経費として認められる主なもの
確定申告が必要なケース・不要なケース
では、具体的にどんな時に確定申告が必要なのでしょうか。
「利益」が出ている場合
雑所得の合計が年間20万円を超えると確定申告が必要です。 「今年は愛馬がG1を勝って大儲けした!」という年は要注意です。(G1勝利は夢物語ですが。。。)
申告したほうが得なケース(還付申告)
一口馬主の分配金は、受け取る時点で「源泉徴収(約20.42%)」されています。 もし、あなたの一口馬主収支が赤字だったり、本業の税率が20%より低かったりする場合、確定申告をすることで払いすぎた税金が戻ってくる(還付される)可能性があります。
面倒だからと放置せず、一度計算してみることをお勧めします。
注意!赤字でも「給与」とは相殺できない
ここが最も勘違いしやすいポイントです。 「一口馬主で赤字が出たから、サラリーマンの給与所得と相殺(損益通算)して節税しよう」 これは、原則としてできません。雑所得は損失が出ても他の所得(給与など)から差し引くことはできません。 あくまで「一口馬主の利益」の中での計算、または「他の雑所得(例えば副業の原稿料など)」との内部通算に限られる点には注意が必要です。
一口馬主は、かつての私のように「馬主になりたい」という夢を叶えてくれる素晴らしい趣味です。 しかし、利益が出れば納税の義務が生じますし、逆に仕組みを知っていれば還付を受けることができます。
まずはここから始めてみてください。もし「今年の利益は大きくなりそうだ」「複数のクラブに入っていて計算が複雑だ」という場合は、お近くの税理士に相談することをお勧めします。 税金の不安を解消して、心置きなく愛馬の応援を楽しみましょう!
ちなみに今回この記事を書く気になったのは、本日(2025/12/13)私の愛馬スカイストライプス号が未勝利戦を8馬身差の圧勝で勝利したことがきっかけでした!パチパチパチパチ
ただ、この勝利は私の2025年の3勝目・・・・
つくづく一口馬主って1勝するのが難しい趣味だということを痛感しています。
岡田 健志
公認会計士・税理士
大阪国税局勤務、Big4監査法人勤務を経て2024年大阪市福島区で独立開業。JR福島駅徒歩1分の事務所を拠点に、会計・税務のプロフェッショナルとして企業の成長を支援しています 。 「数字に強い経営者になりたい」「資金繰りの相談がしたい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。