AI導入時の社内研修は、一つの実務を使って、入力から確認・保存・例外対応まで練習すると業務との関係が分かりやすくなります。 機能紹介を聞いたことと、担当者が一人で使えることは分けて確かめます。
以下は架空の資料受付を使った研修の組立て例です。当事務所の標準商品に全社研修や特定の人数・回数を含めると約束するものではありません。
1.研修後にできてほしい作業を決める
最初に、対象業務、利用者、確認者、使ってよい情報を決めます。利用者だけでなく、出力を確認する人や不明点の相談先も同じ前提を共有します。
| 対象 | 確認したい状態 |
|---|---|
| 利用者 | 正しい入力を選び、指定した操作を始められる |
| 確認者 | 原本と出力を照合し、未確認を区別できる |
| 管理する担当 | 利用環境、保存先、版と問合せ先を案内できる |
デジタル庁の2024年度の生成AI業務利用検証では、教育コンテンツや支援体制の整備も解決策として挙げられています。本記事の練習内容は当事務所が作成した例です。
2.最初は架空資料と、会社の利用ルールを使う
練習のために実在の顧客や従業員の資料を無断で入力しないよう、架空の資料を準備します。会社で認めた環境、入力の範囲、出力の確認、保存場所と相談先を先に共有します。
| 先に伝えること | 練習で確かめること |
|---|---|
| 使う環境 | 個人の別アカウントへ資料を移さない |
| 入力の範囲 | 必要な資料だけを選び、対象外を外す |
| 出力の扱い | 下書き・候補・確認済みを区別する |
| 例外と相談先 | 分からないまま処理を進めず、戻し先を使う |
社内ルールと操作手順を別々の文書にする場合も、どちらを確認すればよいかを分かるようにします。
3.通常の資料と、困る資料を一緒に練習する
通常例だけならできても、番号なしや未記載の資料で止まることがあります。架空の資料受付では、次のような例を準備できます。
| 練習する例 | 確認する動作 |
|---|---|
| 必要項目がそろう資料 | 入力、一覧作成、原本確認、保存まで行う |
| 番号がない資料 | 推測で他の資料へ紐付けず確認待ちへ残す |
| 対象月が違う資料 | 対象外と理由を区別する |
| 出力に誤った記載がある | 根拠へ戻り、修正と確認の記録を残す |
指示文の入力の速さだけで評価せず、誤りを見つけて適切に戻せるかを確認します。AIが作った出力をそのまま承認することを練習のゴールにはしません。
4.説明役が操作せず、担当者が最後まで試す
説明役が代わりにクリックしたり、都度答えを教えたりすると、どこが分からないか見えにくくなります。担当者が手順を使って一度通し、迷った位置と補足が必要だった箇所を残します。
| 試用記録 | 見直す対象 |
|---|---|
| 入力資料を選べない | 対象範囲と命名・保管場所 |
| 出力の確認が難しい | 原本参照と確認用の列 |
| 完了か分からない | 保存物と終了を判断する条件 |
| 例外の相談先が不明 | 手順と問合せ先の案内 |
業務マニュアル作成と合わせて、説明に使った補足も手順へ反映します。参加したという記録だけで、操作できると確定しません。
5.試用後の質問と見直し担当を残す
研修後に通常業務で試す範囲、質問の受付先、手順の改訂担当を決めます。対象外の業務に広げる場合は、その資料と確認方法を改めて検討します。
当事務所の初期導入では、対象業務の操作引継ぎと担当者の試用を行う構成です。料金・標準範囲と成果物の見本をご覧ください。全社向けの研修、対象者の追加、別業務への展開などは、必要な範囲と見積りを個別に確認します。
よくあるご質問
全員へ同じAI研修をすれば十分ですか?
役割や対象業務で必要な操作と確認は変わります。利用者、確認者、管理する担当が、それぞれ何をできる必要があるかを先に決めます。
研修では実際の顧客資料を使いますか?
最初は架空資料で練習できます。実資料を使う場合は、目的、利用環境、入力範囲と共有方法を事前に確認します。
説明を聞けば引継ぎは完了ですか?
説明だけで完了としません。担当者が入力から確認・保存まで行い、例外時の戻し先も使えるかを試します。
全社研修は標準料金に含まれますか?
標準は一部署・一業務の導入と担当者への引継ぎです。全社研修などを含める場合は、対象者と内容、回数等の範囲を確認して見積りを案内します。
参考資料
- デジタル庁「2024年度 生成AIの業務利用に関する技術検証および利用環境整備」。練習表は当事務所の説明用です。