夜のお仕事と確定申告
昼の仕事と夜のお仕事を掛け持ちしたら?確定申告と住民税の確認手順
昼は会社で働き、夜にもお仕事をしていると、「年末調整をしていれば申告は必要ない?」「住民税はどう納める?」と迷うことがあります。
まず、夜の収入が給与なのか、業務に対する報酬などなのかを確認しましょう。申告の要否も、住民税の徴収方法も、収入の区分やほかの所得によって変わります。
この記事は2026年10月28日時点の一般的な説明です。所得税は対象年の法令、住民税はお住まいの市区町村の取扱いを確認してください。

収入の種類ごとに確認
- 1支払先を分ける昼・夜それぞれの明細
- 2給与か報酬か確認契約と働き方を見る
- 3申告と住民税を確認所得の種類・金額で判断
1. 収入を支払先と種類に分ける
1月から12月までの支払先を書き出し、それぞれの契約書、給与明細、源泉徴収票、報酬の明細などを集めます。年の途中に辞めた勤務先も忘れずに確認しましょう。
| 確認すること | 整理する内容 |
|---|---|
| 支払先 | 昼の勤務先、夜のお店、その他の支払先 |
| 支払いの種類 | 給与、業務に対する報酬など、確認できる範囲の内容 |
| 年末調整 | どの勤務先で年末調整を受けたか |
| 手元の資料 | 源泉徴収票、契約書、報酬明細、経費の記録など |
「アルバイト」「業務委託」などの呼び方だけで税務上の区分が決まるわけではありません。契約や仕事の実態も踏まえて判断します。区分が分からない場合は、推測で確定せず、契約内容や明細を確認しましょう。
2. 昼も夜も給与の場合
給与を2か所以上から受け取る場合、主たる給与以外の給与は、原則としてその勤務先で年末調整できません。確定申告が必要かどうかは、年末調整を受けなかった給与の収入金額や給与・退職所得以外の所得、適用される例外などを確認します。
いわゆる「20万円以下」の取扱いは、給与所得者の一定の条件に当てはまる場合の話です。2か所以上から給与を受ける場合は、年末調整を受けなかった給与の収入金額などを用いる点に注意してください。すべての人が「副収入の手取りが20万円以下なら申告不要」となる制度ではありません。
また、医療費控除などのために確定申告書を提出する場合は、一定の少額の所得だけを申告書から除くことはできません。給与の源泉徴収票をそれぞれ確認し、申告内容に反映します。

所得税と住民税は別々に確認
- 1所得税給与と給与以外の所得を確認
- 2住民税申告が必要か自治体に確認
- 3徴収方法所得の種類と自治体の取扱いを確認
3. 夜の収入が報酬などの場合
夜の収入が給与ではなく、事業所得または雑所得などに当たる場合は、その所得を計算します。原則として収入金額から必要経費を差し引いて確認しますが、どの支出が必要経費になるかは、仕事との関係や根拠資料に基づきます。
給与所得者について、一定の条件の下では、給与・退職所得以外の所得金額の合計が20万円以下の場合に所得税の確定申告が不要となることがあります。判断に使うのは、該当する所得の合計額であり、夜の手取り額だけではありません。ほかの理由で確定申告書を提出するときは、その所得も含めて申告します。
店から税金が引かれていても、年末調整の有無やほかの所得と合わせて申告の要否を確認します。天引きだけで申告が完了したとは限りません。
4. 所得税の申告が不要でも、住民税を確認する
所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告が必要な場合があります。大阪市は、給与所得者について、給与所得以外の所得が少額でも市民税・府民税の申告が必要となる場合を案内しています。申告の要否や必要資料は、住民票のある市区町村に確認しましょう。
所得税の確定申告を提出した場合、通常はその内容が住民税の計算にも使われます。一方、所得税の申告書に記載しなかった事項など、個別に確認すべき点がある場合は自治体に相談します。
5. 住民税の徴収方法は、所得の種類で確認する
住民税には給与から差し引く方法と、自分で納付する方法があります。大阪市の案内では、給与・公的年金等以外の所得については、申告時に希望する徴収方法を選べる場合があります。一方、副業の収入が給与所得である場合は、本人の希望だけでその給与分の徴収方法を選べないと説明されています。
自治体ごとの取扱いや個々の状況があるため、「自分で納付」を選べば勤務先に必ず分からない、とは言えません。通知書の扱いや納付の方法が気になるときは、住所地の市区町村に確認してください。勤務先の就業規則や届出の必要性も別途確認しましょう。
自分で進める・迷う点を相談する
勤務先とお店の資料を年ごとに集め、給与か報酬か、年末調整を受けた先はどこかを整理します。自分で申告を進めることも、所得区分や住民税で迷うところだけを相談することもできます。
よくあるご質問
Q. 夜のお仕事の収入が20万円以下なら申告しなくてよいですか?
手取りだけでは判断できません。給与が複数ある場合と給与以外の所得がある場合で、条件と確認する金額が異なります。所得税の申告が不要でも、住民税の申告が必要な場合があります。
Q. 住民税を自分で納付すれば勤務先に分かりませんか?
必ず分からないとは言えません。所得の種類、自治体の取扱い、勤務先に提出する書類など、確認する点があります。給与所得の住民税は、本人の希望だけで徴収方法を選べない場合があります。
Q. 源泉徴収票が手元にないときは?
給与の源泉徴収票については、まず勤務先へ交付を求めます。交付期限を過ぎても交付されない場合は、税務署への届出が案内されています。報酬は給与の源泉徴収票とは異なるため、支払明細や契約内容を確認します。